院長ブログ

2016.11.12更新

上医は未だ病まざる病を医し、
中医は病まんと欲するの病を医し、
下医は既に病める病を医す。
             (孫思遜:備急千金要方)

東洋医学では昔から「未病」を治す医師が上医とされてきました。

黄帝内経にも「聖人は既病を治すのではなく、未病を治す」と書かれています。

既に病める病を治すのは、検査+手術+お薬の西洋医学が得意とするところです。

病んだ部分だけを治すので、身体全体とこころを全人的に診ることはしません。

下民が大好きな医療です。

個人や個性に配慮することなく、胃痛=胃薬 なマニュアル治療を良しとします。

戦場で傷ついた兵士や肉体労働者階級を「修理」するには、とてもコストパフォーマンスが優れていました。

病まんと欲するの病を医す・・・癌検診、人間ドックや脳ドックのこと・・・ではありません。

心身一如の東洋医学で四診をとても大切にするのは、この「病まんと欲する病」を診るためです。

頭痛が主訴でも、腹診も背診も足の経穴診もします。

頭痛? まず頭のMRIを撮りましょう・・・は下医です。

あなたは癌です。手術+放射線治療+抗癌剤治療しかありません・・・も下医です。

漢方薬や鍼灸治療を受けると、主訴の頭痛はもちろんのこと、冷え症も便秘も不眠も治ってしまった・・・これが心身一如の「中医の医力」です。

中民は、漢方鍼灸治療だけでなく、さまざまな代替医療を利用しています。

上医の「未だ病まざる病を医す」とは何でしょうか?

黄帝内経の素問には、医学の他に、易学、天候学、星座学、気学、薬学、運命学も含まれています。

天地自然と万物の陰陽の移ろいを感じ取れる感性と、

宇宙と繋がり、神々と対話できる精神性が上医には求められます。

未だ病まざる病を医す:本来は病むはずだった病気もケガも何も起こらないわけですから、上民にしか「上医の医力」はわかりません。

天地陰陽の理は、上民から中民下民は見せますが、下民から中民、上民は見せません。

雲の上からは地上は見えますが、地上から雲の上は見えない道理です。

同様に中民から下民は見えますが、上民は見えません。

マナーや姿勢、教養と知性、愛と感謝を自ら磨き上げていけば、下民から中民へ、中民から上民へと誰もがステップアップできるのも天地陰陽の理のひとつです。

私も医師として「未だ病まざる病を医す」を極めていきたいと願っています。

腹診や脳氣功をしていると、邪気や悪血が払われていくことがあります。患者さんは、「何だか温かくなってきました」と感じてくださいます。

私が取り払っているのではなく、私の氣の波動が患者さんの自然治癒力&免疫力のスイッチとシンクロしただけです。

治しているのは、患者さんご自身の自然治癒力と免疫力です。

以前、「私が治す」で治療していた頃には、しばしば患者さんの病の邪気を被ってしまい、ヘロヘロに疲れてしまうことが度々ありました。

今は病の邪気を被ることはなくなりました。

少しは上医に近づけたかな、と思っています。

日々是研鑽。 天命に従って精進を重ねていきます。

投稿者: 医療法人愛香会 奥山医院

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